TUBEの歴史

TUBEは、ボーカルの前田亘輝、ギターの春畑道哉、ベースの角野秀行、ドラムの松本玲二の4人からなる日本のロックバンドです。彼らは、日本の音楽シーンにおいて「夏」をテーマにした楽曲で圧倒的な存在感を確立し、「夏バンド」の代名詞として長く活動を続けています。
結成と初期(1984年〜1986年)
TUBEのメンバーは、1984年頃、アマチュアの音楽祭などを通じて知り合い、プロデビューを前提としたアマチュアバンド**「パイプライン」**を結成しました。バンド名は、サーフィン用語の「チューブライディング」に由来しています。
1985年6月1日、バンド名を**「The TUBE」**として、シングル『ベストセラー・サマー』でデビューを果たします。当初、シングルの楽曲制作は外部の作家に委ねられていました。
翌1986年、バンド名を現在の**「TUBE」**に改名。3枚目のシングルとしてリリースされた『シーズン・イン・ザ・サン』がキリン生ビールのCMソングに起用され、大ヒットを記録。この曲で主要な音楽番組のランキングに初登場し、彼らの「夏」をテーマとした活動の方向性を決定づけました。
黄金期と自作への移行(1989年〜1990年代)
デビュー当初は外部の作家から楽曲提供を受けていましたが、メンバーは自分たちの音楽を追求したいという強い思いを持っていました。プロデューサーの許可を得て、1989年以降、TUBEはシングル、アルバムを含めた全楽曲の作詞・作曲をメンバー自身で手掛けるようになります。作詞は主に前田が、作曲は主に春畑が担当し、この体制が確立しました。
1990年代に入ると、『あー夏休み』、『夏を待ちきれなくて』、『夏を抱きしめて』など、夏をテーマにした楽曲を次々とヒットさせ、国民的な「夏バンド」としての地位を不動のものとします。また、1990年から2004年までシングルの連続TOP10入りを記録するなど、商業的にも大きな成功を収めました。
スタジアムライブと活動の定着(1990年代後半〜現在)
TUBEは、夏に野外スタジアムや球場などで大規模なライブを開催することを恒例とし、これは彼らの代名詞の一つとなりました。特に、1990年代後半から2000年代にかけては、ハワイでのライブや、2000年にアロハ・スタジアムでライブを行い、ホノルル市から6月1日を「TUBE DAY」に制定されるなど、活動の場を海外にも広げました。
メンバーチェンジを一度も行わず、オリジナルメンバーでの活動を継続しており、デビューから一貫して「夏」をテーマにした楽曲制作とライブ活動を続けることで、幅広い世代から支持され続けている、息の長いバンドです。

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