スパイダーマン映画の未来は?トム・ハーディ版「ヴェノム」とコラボするのか

スパイダーマン映画の未来は?トム・ハーディ版「ヴェノム」とコラボするのか


『スパイダーマン:ホームカミング』がいよいよ公開されますですが、出演のトム・ホランドが「今度のスパイダーマンは3まで作られるよ」とフランスのメディア<AlloCine>に語りました。

もともと『スパイダーマン:ホームカミング』の続編は19年7月5日公開が予定されているので2作まではアナウンスされていたのですが3まである、と。
一方、トム・ハーディ出演で、スパイダーマンの宿敵ヴェノムを主役にした「ヴェノム」(18年10月5日全米公開予定、監督は「ゾンビランド」のルーベン・フライシャー)は9月からアトランタとニューヨークで撮影開始だそうです。
しかしながら一連のマーベル映画=マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のキーマンで、マーベル・スタジオの社長であるケヴィン・ファイギ氏は「「ヴェノム」はMCUの中に含まれない=つまりトム・ホランドのスパイダーマン映画とトム・ハーディの「ヴェノム」はクロスしない」と発言しました。これって???

このニュース、結構複雑なので、まず背景を説明すると、

1、もともとマーベルは、X-MEN等の映画化権を20世紀フォックスに、スパイダーマンの映画化権をソニーに渡しており、従って「X-MEN映画は20世紀フォックス映画」「スパイダーマン映画はソニー映画」として作り続けられました。

2、しかし、マーベルも自分たちで映画を作りたいと考え、08年の「アイアンマン」からスタート。そして12年の「アベンジャーズ」へと繋がり、MCUと呼ばれる世界を作り上げてきたわけです。いまマーベルはディズニーの傘下なので「アイアンマン、アベンジャーズらのMCU映画は、マーベル・ディズニー映画」となります。

3、従って、同じマーベルのキャラだから、スパイダーマンとX-MENとアベンジャーズはコミックスの方では共演しますが、映画の方ではそれぞれ別会社の作品なので共演は出来ませんでした。

4,なので、ファンが夢見たヒュー・ジャックマンのウルヴァリンとロバート・ダウニーJrのアイアンマンとアンドリュー・ガーフィールドのスパイダーマンが大喧嘩する、ようななシーンは、永遠の妄想となりました。

5、しかし、ここで画期的なことが起こります。MCUを展開するマーベル・スタジオとソニーが提携し、スパイダーマンをMCUの住人/キャラとしてスクリーンに出すことに合意!

6、その第一弾として“マーベル・ディズニー映画”の「シビル・ウォー:キャプテン・アメリカ」において、トム・ホランド演じる新生スパイダーマンがデビュー!

7、そして今度の“ソニー映画”の『スパイダーマン:ホームカミング』に、ロバート・ダウニーJr演じるアイアンマンが登場!

8、というわけでトム・ホランド演じるスパイダーマンは、今後、
・MCUのキャラとして“マーベル・ディズニー映画”の次のアベンジャーズ映画「アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー」に登場。
・恐らく次のスパイダーマン2&3もMCUの中のスパイダーマンの話だから、今回のアイアンマン同様、“ソニー映画”ではあるが“マーベル・ディズニー映画”のMCUにいる他のキャラが登場の可能性あり。

9、ただ、ここで間違えていけないのは、ソニーはスパイダーマンの映画化権をマーベル・ディズニー側に返したわけではない、ということです。あくまでも今回はコラボです。そして“スパイダーマンの映画化権を持つ”という意味は、通常、スパイダーマンに関連する他のキャラの権利もひっくるるめて持つ、わけですから、スパイダーマンの敵キャラであるヴェノムの映画化権は、ソニーが持っています。

従って、先ほどのケヴィン・ファイギ氏の発言をうけると「ヴェノム」は完全ソニーの映画であり、MCUとは別の(世界観)での話となるハズなのですが、ここにきてソニーでずっとスパイダーマン映画のプロデュースをつとめ、『スパイダーマン:ホームカミング』でケヴィン・ファイギ氏と共同プロデューサーを務めるエイミー・パスカル女史は「ヴェノム」の世界は『スパイダーマン:ホームカミング』とリンクしていると、つまりケヴィン・ファイギ氏と真逆のことを言っており、ファンは混乱(笑)
また、ソニーはこの他にもスパイダーマンのコミックスに登場する女性キャラ:女傭兵シルバー・セーヴルと女怪盗ブラック・キャットが共演する「シルバー&ブラック」という作品も作ると発表。監督は女性監督のジーナ・プリンス=バイスウッド(「リリィ、はちみつ色の秘密」、マーベルの新ドラマ「クローク&ダガー」)この作品にはスパイダーマンのコミックスで有名なクレイブン、カメレオン、ノーマン・オズボーン(グリーン・ゴブリン)、タランチュラ、スコルピオン、トゥームストン、そしてスパイダーウーマン(女性ヒーロー)が登場の噂!

もしかするとソニーは「ヴェノム」「シルバー&ブラック」で、とりあえず“スパイダーマン抜き”で、スパイダーマン映画の世界を作り上げ、トム・ホランドの、つまりMCU版のスパイダーマンが落ち着いたら、新たにまた“ソニーだけの、スパイダーマン”をここに登場させるのかもしれません。それがトム・ホランドの可能性も充分あります。
ただ「ヴェノム」の撮影現場がアトランタと聞いて、ちょっと期待していたところもあるのです。アトランタは「アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー」等のMCU映画を多く撮影している所です。(確かここにあるポルシェの施設がアベンジャーズ基地のロケ先)

スパイダーマンのこれからがどう広がっていくのか?楽しみですね!

※ここで紹介した「ヴェノム」の原題は「VENOM」ですが、映画「スパイダーマン3」の時がヴェノム表記だったので「ベノム」でなく「ヴェノム」にしています。

文/杉山すぴ豊

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