マーク・ゴンザレス スケートシーンにおいて唯一無二の稀有な存在

マーク・ゴンザレス スケートシーンにおいて唯一無二の稀有な存在


現在ではストリートシーンでエキシビジョンやインスタレーションなどを世界中で開催し、現代アーティストとしてのポジションを築くマーク・ゴンザレスだが、そのキャリアのほとんどはバリバリのスケーターとして活躍してきた過去のプロップスによって支えられている。

'80年代より活躍するマーク・ゴンザレスがシーンで注目を浴びるきっかけとなったのは、「Vision」というスケートシューズブランドよりサポートを受けるようになってからだ。そのオリジナリティーあふれるライディングはもちろん、当時のトレンドであった幾何学柄やビビッドカラーのウエアを身につけて滑る姿に多くのキッズたちはカリスマ性を感じ取った。

その特徴は、同系色のカラーで全体をコーディネイトするという、当時としては画期的な色使いを提示したこと、そして、コックなどの調理人がかぶるような不思議なフォルムの帽子を愛用していたことに尽きる。このスタイルはスケーターはもちろん、アバンギャルドなコーディネイトを好むファッションキッズたちにも強い影響を与え、マーク・ゴンザレスはスケートファッションのスタイルサンプラーとしてユースカルチャーにイノベーションを起こした。

また今ではストリートファッションの定番となっている「NIKE」のエアジョーダン1stをいち早くスケートシーンに普及させた功績も大きい。本来はバスケットボールに使用されるシューズをスケートボードに活用させようというアイデアは非常にセンセーショナルだった。

そして、地位を確固たるものにしたのが、SF初のスケートボード専門誌「Thrasher Magazine」で訪れたアルカトラズ島ツアーで着こなした囚人服ファッションでのライディングだ。アルカトラズ島自体が脱出不可能の監獄島と呼ばれ、多くの囚人を収容していたことから、マーク・ゴンザレスなりの洒落を効かせたスタイリングだったのだろうが、そのカッコ良さに世界中が驚愕する。その証拠に海を越えた日本のストリートシーンで人気を博していた伝説的なブランド「GOODENOUGH」でもパクりと言っても過言ではないオマージュウエアが製作されたほどだ。

近年では自身のブランド「KROOKED」を設立し、通好みなアイテムを展開するマーク・ゴンザレス。その着こなしは、'60年代のオーセンティックなお年寄りファッション、もしくは'90年代のグランジファッションのオマージュのようなスタイルだが、やはりストリートファッションシーンでは真似すべき点も非常に多い。ライディングスタイル、ファッションスタイル、その両面でイノベーションを起こし続けるマーク・ゴンザレスはスケートシーンにおいて唯一無二の稀有な存在であることは間違いない。