ガンズ&ローゼスのベーシスト、ダフ・マッケイガンが語る「最高のバンドの中で、最高のプレイをするには?」

ガンズ&ローゼスのベーシスト、ダフ・マッケイガンが語る「最高のバンドの中で、最高のプレイをするには?」


様々なミュージシャンがFenderが誇る数々の名器について語るドキュメンタリーシリーズ。中でも紹介したいのが、奇跡の来日を果たしたGuns N' Roses(ガンズ&ローゼス)を結成時から支えるベーシスト、ダフ・マッケイガンだ。

ハードロックとパンクが見事に混在するガンズの中でも、パンクロッカー的な佇まいが印象的なダフが使用しているのは、Fenderのプレシジョンベース、通称プレべ。非常にプリミティブな、パンクロッカーらしいモデルだ(ちなみにピストルズのシド・ヴィシャスもプレべ愛用者だった)。

このムービーのタイトルは『Creating Space』。つまり自分の空間を作る、ということ。ダフが必要とした“自分のスペース”とは……?

「自分だけのスタイルがあるかどうかは正直わからない。っていうのも、いろんな音楽に影響を受けてきたからね」

「パンクロックっていうのは俺にとって、倫理っていうか、“道徳観”なんだ。それはベースへのアプローチや、バンドマンであるためのっていうだけじゃなくて、子の親であることや、たとえば結婚している一人の人間としてとか、すべてに通するものでさ。アタック(触れる/弾く)してから最後まで丁寧に扱う、とかね」

「俺は幸運なことに、ガンズっていう素晴らしいバンドでベースを弾いてこれた。イジー(・ストラドリン)っていうすごくシンプルで、最小限の音をカッコよく鳴らすギタリストと、その逆の分厚く畳み掛けるようなスラッシュっていう2人の間で。それプラス、ドラムとぶつからないような、自分のスペースを探していたんだ。そのすべてが俺にとって、最高の訓練場所となっていたのさ。最高のバンドの中で、最高のプレイをするにはどうしたらいいのか? って。そうやって俺は音楽の色んなことを学んだんだよ」

実際、ダフのトーンは輪郭がきらびやかだが、その奥に深く荒々しい低音が唸りを上げている。これも自分の“スペース”で演奏を謳歌するために行き着いた音なのだろう。

「他の弾きやすい“確実な”ベースも弾いてみたことはあるけど、こいつ(プレベ)は、なんていうか、正しく弾いてやらなきゃいけないし、俺がずっと慣れ親しんできたトーンだし、この音でここまで来たわけでさ」

この映像で手にしているのは<American Professional Precision Bass>というモデルで、V-Mod split coilというピックアップを搭載した特別仕様。

「このベースならストゥージズもデッド・ボーイズも弾けるし、プリンスだって弾ける。もちろんガンズだってそうさ。俺にとって、死ぬまでずっと弾ける本物の1本なんだよ」

ムービーの最後に「今のが俺のベースソロ(笑)」と笑って演奏を終えるダフ。弾いていたのはベースソロ曲などではなく、ストゥージズの「Down In The Street」だ。シンプルでソリッドなベースラインから「俺はあくまでバンドマンでパンクスなんだ」という彼のスタンスが伝わってくるかのようだ。

プリミティブなスタイルを貫くダフと、そんな彼“そのもの”のようなプレシジョンベースは、切っても切れない関係なのである。

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